みなさまへ

原発の火山灰規制に関する規則・ガイド改定案に対する意見募集(パブリック・コメント)が10月20日を期限に行われています。パブコメのたねを作成しました。基準強化の抜け道を許さないよう、意見を出す参考にご利用ください。

原発の火山灰規制に関するのパブコメのタネ(4ページ)
kazanbai-tane

◆1年の猶予はいらない!稼働中の原発は直ちに停止を!

火山灰の濃度基準が、現行の100倍規模に引き上げられます。非常用ディーゼル発電機のフィルタが詰まり、全電源喪失のおそれがあります。電力会社は現状では新しい基準に対応できないと言っています。規制委の改定案では、新しい基準は1年間は適用しないとしています。いま火山噴火が起きたら対応できません。1年猶予はいりません。稼働中の原発は直ちにとめてください!

◆フィルタの性能を勝手に過大評価は許せない!

電力会社は、既に新しい基準への対応を進めているといいますが、その際に、フィルタの性能を勝手に過大評価し、許可をもらった時につかったメーカーの仕様書の値の約20倍に引き上げようとしています。神戸製鋼の問題もあり、メーカーの仕様書の値すら疑問があるというのに、メーカーすら保証しない値を、ユーザーの電力会社が勝手に引き上げるとはどういうことでしょうか。こんなことは許されません!

◆不確実さに風向きの考慮を!

火山灰の厚さや濃度の算出の際に、噴出量や風速などで、不確実さの考慮が求められます。もっとも敏感に影響するのが、風向きです。ところが、今回の火山影響評価ガイドの改定案をみると、不確実さの考慮の中から風向きを外しているのです。桜島が近い川内原発などは、月別の平年値で原発向きではない風向きしか考慮していません。少し風向きがずれただけで想定外となってしまいます。

◆厚さについても最新知見で再評価を

火山灰の濃度と厚さは密接な関係があります。火山灰の厚さについて、大飯原発や高浜原発に影響する大山(だいせん)の噴火で、過去の数値が過小評価であったことが新たに明らかになっています。再評価により、濃度も厚さも5倍規模になります。火山灰の厚さを含めて再評価、再検討が必要です。

パブコメは原子力規制委員会や電子政府のサイトから直接出すことができます。
http://urx.red/Gp9y
原子力規制を監視する市民の会 阪上 武