osensui

みなさまへ 続報です

22日水曜日の原子力規制委員会更田委員長の定例記者会見でこの問題が取り上げられましたが、更田氏の発言はひどいものでした。
http://www.nsr.go.jp/data/000243171.pdf

タンク中の汚染水の中にトリチウム以外の放射能が含まれていることはわかっていた、2015年くらいに告示濃度を超えるものがあると東電から報告があった。トリチウムであろうと放射性ヨウ素であろうと、薄めて基準値以下にすれば放出してもかまわないというスタンスはかわらない、と。濃度基準さえクリアすればよいというのであれば、大量の放射能もいくらでも放出できてしまいます。

放射性ヨウ素は、甲状腺にたまり、甲状腺がんの原因となります。資源エネ庁の資料をみても、トリチウムに比べて千倍以上のリスクがあると記されています。

ヨウ素129の危険性については以下が参考になります(美浜の会)
http://www.jca.apc.org/mihama/reprocess/rokkasho_series7.pdf
↑とてもわかりやすいです。ぜひご一読を

福島第一原発周辺の海ではすでに大量の放射能が放出されています。これ以上、福島の海を放射能で汚すことはできません。規制委の立場にありながら、住民や漁民に放射能リスクを押し付ける規制委の姿勢を許すことはできません。

★2015年くらいに東電から説明があった件は、おしどりさんのブログ
http://oshidori-makoken.com/?p=3585
に引用されている2014年12月25日の東電の資料に記載があることかと思います。

資料によると、ヨウ素129については性能の低下がみられるがこれは試験のとおり(想定内!)、性能を維持するためには、吸着材を頻繁に交換しなければならないが、その場合、稼働率が低下してしまう

で、どうするか…

「リスク・線量を早期に低減するため、敷地境界における実行線量へ影響を与えない範囲で、告示濃度限度にとらわれずに、放射性核種を十分低い濃度まで除去する運転を実施」

すなわち…敷地境界1ミリさえ守れば、告示濃度を超えてもいいことにしちゃえ!と。やはり、吸着材の交換をきちんとやっていなかったのです!

★それから、更田委員長は、告示濃度を超えているのは、前からある(既設の)C系でしょうという発言もしています。これは誤りです。

ALPS(アルプス)には、既設、増設、高性能の3種類ありますが、今回、最高値が確認されたのは、もっとも順調に動いているとされる増設アルプスでした。2017年の秋口は基準値超えが常態化していました。高性能は名ばかりでまともに動いていません。

福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果
http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/monitoring2/2017/treatment_facllity/index-j.html
既設出口、増設出口についてデータがあります。高性能出口は項目だけでデータは見当たりません。

ここからは前回の繰り返しになりますが、トリチウム汚染水については、資源エネルギー庁が汚染水処理対策委員会とその下の小委員会で検討し、海洋放出の方向で調整していました。8月30日と31日には、説明・意見聴取会を予定しています。

汚染水処理対策委員会や小委員会の議論は、トリチウムだけを問題にしており、放射性ヨウ素129などについては、議論の対象にしませんでした。説明・意見聴取会の資料にもありません。一体エネ庁はこの状況を把握していたのでしょうか。

いずれにしろ、トリチウム汚染水の取り扱いについては、説明・意見聴取会の開催の前提が崩れた状況といえると思います。

8月24日
阪上 武(原子力規制を監視する市民の会/福島老朽原発を考える会)