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◆「絶対にやってはいけないこと」をやった

敦賀原発2号機は、原子炉建屋直下の断層が、原子力規制委員会が設置した外部有識者会議で「活断層」と二度にわたり認定され、再稼働は絶望的な状況です。原電の再三にわたる要求により、審査会合で決着をつけることになりました。

2月7日の審査会合において、敦賀原発2号機の地質について審査が行われました。原電は、建屋直下の断層が、活断層でない証拠を見つけたとして報告したのですが、その場で、規制庁・規制委側から、地質生データの書き換えについて指摘がありました。生データの書き換えは「絶対にやってはいけない」「倫理上の問題だ」とし、厳しく原電の姿勢を批判しました。

◆ボーリングの柱状図で「未固結」を「固結」に改ざんした

問題のデータは、ボーリング柱状図にある記事で、いくつかある断層のうち、原発直下に繋がる断層について、「未固結」とあった記載を「固結」に書き換えていました。

原電は、他の調査(薄片観察)による情報に基づいて書き換えたもので悪意はないとしています。規制委の石渡委員は、柱状図にある記事は、ボーリングをみてその場で観察した記録であり、書き換えてはいけない、「未固結」か「固結」かは、触ればすぐにわかる。薄片観察では「未固結」か「固結」かはわからないはずだと述べました。原電の改ざんは、活断層を否定するための悪意のあるものとみるほかありません。

◆いまだに悪いことをやったという意識なし

原電は、昨年来、提出した審査書類に1139か所もの誤りが見つかり、規制委側から是正が要求されたところでした。原電は2月14日の審査会合において、是正を受けたので、最新のデータに書き換えなければならないと思った、などと述べ、厚かましいことに、規制委の是正要求を今回の改ざんの弁明に利用しています。規制委側との認識のずれを強調するだけで、いまだに、悪いことをやったという意識はありません。

◆原電は過去にも卑劣な行為を行っていた

問題の断層については、外部有識者が「活断層」と認定したことに対し、原電が外部有識者に抗議文を送りつけるという卑劣なことも行っていました。冷却水漏れ隠しや使用済み燃料キャスクのデータ改ざん、格納容器の気密性を調べる検査で、空気漏れを不正に塞いで合格させるというようなことまでやっていました。

◆原電に原発運転の資格なし。免許取り上げ。東海第二原発も廃炉に

こんな原電に原発を運転する資格はありません。原電が提出した資料を信用することができません。原電の運転免許を取り上げるべきです。東海第二原発も廃炉にすべきです。

2020年2月7日 第833回審査会合
http://www2.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/tekigousei/power_plants/200000273.html
2018年11月30日 第657回審査会合
http://www2.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/tekigousei/power_plants/000100211.html

改ざんデータの比較
平成30年11月30日 以下の参考3-141~143
http://www2.nsr.go.jp/data/000254802.pdf
令和2年2月7日 以下の参考3-141~143
http://www2.nsr.go.jp/data/000300645.pdf

追記
2020年2月14日 第832回審査会合
原電が改ざん箇所等について資料を出しました
http://www2.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/tekigousei/power_plants/200000275.html