image1

※10月3日、118団体、1,793人のご賛同をいただき、原子力規制委員会に提出しました。たくさんの賛同、ありがとうございました! なお、10月4日(水)12時~、原子力規制委員会前(六本木ファーストビル前)にて抗議アピールを行います。また、10月12日、18:30~東京セントラルユースホステル会議室にて、柏崎刈羽原発審査書案、および火山灰濃度規制に関するパブコメ・ワークショップを開催します。詳細はこちら

みなさまへ

柏崎刈羽原発の再稼働を認める審査書案に抗議し、抗議声明を10月3日に規制庁に提出します。声明に賛同し、連名していただける団体、個人を募っています。10月3日朝10時までに、以下のフォームからお申込みください!

フォームメーラーから(団体・個人) https://pro.form-mailer.jp/fms/f21803da131132
Change.orgから(個人)>https://goo.gl/e2yzeX

文案は以下の通りです。


 

抗 議 声 明(案)

柏崎刈羽6・7号機の再稼働を認める審査書案に抗議する
福島第一原発事故を引き起こした東電に柏崎刈羽原発を運転する資格はない

原子力規制委員会は、東京電力柏崎刈羽原発6・7号機の再稼働を認める審査書案のとりまとめと意見募集にかかろうとしている。私たちはこれに強く抗議する。東電に柏崎刈羽原発を運転する資格はない。柏崎刈羽原発の再稼働を認めてはならない。

◆東電に柏崎刈羽原発を運転する資格はない

原子力規制委員会は、福島第一原発の事故を起こした東電に対し、柏崎刈羽原発を運転する資格を問い、「廃炉をやりぬく覚悟と実績を示すこと」、「経済性よりも安全性を優先すること」を東電に要求した。これに対し、東電は、根拠となる実績を示すものはなにもなく、「やりぬく覚悟です」、「経済性を優先する考えは微塵もない」などと決意表明を並べるだけであった。規制委はこれを技術的能力の項で審査の対象とし、実績について何ら問うこともなく、了承した。

東電の資格を問うのであれば、福島第一原発の実情を見なければならない。最新の保安検査において、地下水をくみ上げる井戸(サブドレン)水位計の設定にミスがあり、約半年にわたり、建屋内の高濃度汚染水が周辺に漏れ出た恐れがあったことが明らかになった。他にも1,200トンの汚染土壌について金属容器で管理しなければならなかったものが、土のう袋に入れただけであったことなど、ずさんな実態が明らかになったばかりだ。

廃炉のメドはたたず、放射能の垂れ流しは続いている。汚染水はたまり続け、発生を止めることもできない。汚染は続き、避難を強いられた人も残った人も、各地で多くの人たちが事故の影響で苦しんでいる。東電は、事故を引き起こした責任をとっていない。

そればかりではない。東電が全責任を負うはずの事故の費用負担について、「このままでは債務超過に陥る」と居直り、公的資金の注入を要求した。国が、廃炉・賠償費用に公的資金などを注入できる仕組みを作った結果、東電はかろうじて破たんを免れている状況だ。この意味でも東電に柏崎刈羽原発を運転する資格などない。審査には経理的基礎の確認も含まれるが、経理的基礎はないとすべきだ。

◆安全性軽視は審査内容からも明らか

東電の安全性軽視の姿勢は、柏崎刈羽原発の審査内容からも明らかだ。東電は緊急時対策所として想定していた免震重要棟が基準地震動に耐えられないことを知りながら、それを隠し、虚偽の説明をしていた。結局東電は、5号機の建屋内に緊急時対策所を設けたが、免震構造ではない。これまで東電自身が何度も述べていたように、緊急時対策所を免震構造にすべきだというのは福島第一原発事故の大きな教訓ではなかったか。規制委はなぜこれを認めるのか。

審査の過程で柏崎刈羽原発1~4号機側の防潮堤が、液状化により使い物にならないことが明らかになった。9月27日の規制委会合で、規制庁担当者は「津波により1~4号機は水浸しになる」と平然と述べている。1~4号機の原子炉に燃料はなくてもプールには大量の使用済み燃料が保管されている。これらに影響はないのか、6・7号機に影響がなければよいのか、本当に影響はないのか、1~4号機の廃炉が先ではないか。6・7号機だからという理由で許可に走るべきではない。

敷地内の断層については、これが活断層である可能性について、新潟県内の地質専門家グループが、再三指摘している。規制委はこれを無視して、一方的に東電の主張を認めているばかりで、これらの指摘に耳を傾けようとしない。

福島第一原発事故で大きな問題となっている高濃度汚染水について、建屋外への放出防止策も拡散防止策もない。東電が海洋汚染防止策として設置する設備はシルトフェンスである。これだけでは対策にならないことを、東電は福島第一原発でさんざん経験したではないか。他にも多くの問題を抱えている。規制委は審査書案を撤回すべきだ。

◆柏崎刈羽原発を再稼働させてはならない

新潟県では、脱原発を求める県民の支援を受けた米山知事が誕生した。新潟県は「事故原因」「健康と生活」「避難」の3つの検証委員会を設置。検証ができないうちは再稼働の議論はできないとしている。もっともだ。本来であれば、これは規制委もしくは国会など国の機関が行うべき検証ではないか。

新潟県民の姿勢は、最近の新潟市長の再稼働反対表明にも現れている。冬場は雪に閉ざされる地域で避難は実際上不可能に近い。一方的な風向きと降雪が山野にもたらす放射能汚染の影響が福島のそれを大きく上回ることは必至だ。

首都圏に電気を送るために新潟県民の安全な暮らしが奪われるいわれはない。重大事故の影響は首都圏にも及び、首都圏の人たちが考えなければならない問題だ。さらに、柏崎刈羽原発の再稼働は、福島第一原発事故を引き起こした東電の復活を意味するものであり、全国的な問題でもある。脱原発を実現するために、悲劇を繰り返さないためにも、柏崎刈羽原発の再稼働を許してはならない。

呼びかけ団体
さよなら柏崎刈羽原発プロジェクト
柏崎刈羽原発反対地元三団体
原発反対刈羽村を守る会
原子力規制を監視する市民の会
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会