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東電に原発運転の資格なし!柏崎刈羽原発再稼働反対の声をあげよう

新潟県花角(はなずみ)知事は11月21日に臨時の記者会見を開き、東電柏崎刈羽原発の再稼働容認を表明しました。12月の県議会で信を問うとしています。しかし、県が行った意識調査でも6割を超える県民が「再稼働の条件は整っていない」と回答しており、既に県民の意思は示されています。知事は反対しているのは理解が足りないからだと弁明しますが、このような県民無視の発言に反発が強まっています。

11月25日には新潟県庁を1,200人で取り囲む人間の鎖が実施されました。全国から再稼働反対の声を届けようと首都圏の市民団体及び福島第一原発事故被害者の団体など7団体のよびかけで緊急全国署名が取り組まれました。知事の臨時会見直後にスタートし、県議会前日の11月30日に新潟県知事と県議会議長宛てで第一次の提出行動(写真)が行われました。署名はわずか10日間で37,892筆を数えました。

柏崎刈羽原発は、東電が規制委員会に許可をえる際に、原発を運転する資格が問題になりました。東電は、安全性向上や透明性と説明責任を果たすなどの約束をしました。ところがその後、核防護に関わる不祥事の隠蔽が明らかになり、運転禁止命令が下されました。その後、命令が解除された後にも、核防護に関わる不祥事が相次いでいます。制御棒が引抜けなくなるなど安全上のトラブルも多発しています。東電に原発運転の資格はありません。署名は継続し、次は東電に宛てて提出する予定です。全国から再稼働反対の声をあげ、中止を迫っていきましょう。

ネット署名はこちらから
https://c.org/jMTkKXvbRX

紙版はこちらから
http://kiseikanshi.main.jp/wp-content/uploads/2025/11/kinkyu.pdf

◆制御棒が動かないトラブルは未解決のまま…東電に原発運転の資格なし

柏崎刈羽原発で続くトラブルで特に深刻なのが2025年8月25日に発覚した制御棒トラブルです。再稼働が予定されている6号機で、東電が制御棒の動作確認をしていたところ、制御棒1本が引き抜けなくなったのです。6号機の制御棒は電動で緊急時の挿入だけ水圧で駆動します。

東電は10月9日の会見で、原因は、ラッチが閉じる前にピストンが動き、ラッチについたローラーが外側のチューブに引っかかったため、とした上で、当該制御棒を予備品と入れ替え、205本すべての制御棒の動作確認を行い、問題なければそれでよしとする旨発表しました。しかし、なぜローラーが機能しなかったのか?なぜラッチが閉じる前にピストンが動いたのか?動作確認は2025年5月にも実施していたのになぜこのときはトラブルが生じなかったのか?他の制御棒も同じ問題を抱えているのではないか?疑問は尽きません。私たちが東電に問い合わせてもまともに答えられず、水圧による緊急挿入ができるから問題ないとの回答を繰り返すだけです。制御棒トラブルの原因は不明なまま、原因解明もせず、再稼働に走る東電に原発運転の資格はありません。

◆被ばくを強要する避難計画・原発至近の住民も再稼働反対を訴えている

2024年1月の能登半島地震により、地震や津波などと原発事故の複合災害が生じた際、道路が塞がれ孤立集落が生じ、長期にわたり避難ができないおそれがあることが明らかになりました。
豪雪地帯にある柏崎刈羽地域では、暴風雪のとき、天候が回復した後も、除雪のため長期にわたり避難できなくなります。私たちは2025年5月26日に柏崎刈羽原発から2キロの宮川地区で町会長をされていた吉田隆介さんと規制庁・規制委員会を監視する新潟の会の桑原三恵さんをお招きして院内集会と政府交渉を行いました。

原発5キロ圏のPAZは、屋内退避では重篤な影響を及ぼしうる100mSvを超える被ばくのおそれがあることから即時避難が原則となっています。避難できない方のために放射線防護対策施設が設けられていますが、集落の全員を収容することはとてもできません。

集会の直前に提示された避難計画の最終案には、暴風雪との複合事故についての記載が追加されましたが、除雪が終わって安全に避難できるまでは「自宅等へ屋内退避」となっていたことから、住民に被ばくを強要する計画だとして、国や県に対し、計画を承認しないよう要求しました。交渉を通じて、放射線防護対策施設では、放射性希ガスを除去することはできず、フィルタ付ベントを稼働させ、被ばくのほとんどが放射性希ガスとなるケースでは、かえって線量が高まるおそれがあることも明らかになりました。

その後、吉田さんたちは地元住民によびかけ、「柏崎刈羽PAZ住民の会」を結成、9月24日に避難計画を策定した新潟県に対し、100mSvを超える被ばくを回避するために、避難が着実にできることを実動訓練で確認する必要があるとし、〇PAZ全住民参加の実働訓練、〇PAZ全域でバスを配置する訓練、〇放射線防護対策施設の運用訓練、などの実施を求める要望書を提出しました。ところが新潟県は、面会を拒否し、文書での回答も拒否したのです。住民の会は11月13日に、県当局と県知事に対し抗議文を提出し記者会見を行いました。吉田さんたちは、回答を拒否する県に対する怒りを表明し、拒否したのは避難計画が机上の空論にすぎず、これを県下に知らせまいとする行為に他ならないとし、県知事に再稼働に同意する資格はないと断じたのです。

◆県民の意思を無視して再稼働を容認した新潟県花角知事に批判の声

新潟県花角知事は、知事になった直後から柏崎刈羽原発の再稼働については「県民の信を問う」と繰り返し公言していました。知事選や県民投票などで県民の意思を確認するとみられていました。2024年3月に国が再稼働への同意を要請した際も、方針に変わりはないとしていました。

ところが、2025年春に、約14万筆の県民の署名を添えて、県民による県民投票条例制定の直接請求が行われ、4月の県議会に条例案がかけられると、知事は、「条例案は『賛成か反対か』の二者択一だが二者択一では県民の多様な意見を十分に把握できない」という理解しがたい理由で反対意見を述べました。「県民に信を問うのではなかったのか」「再稼働同意も同意か不同意かの二者択一ではないのか」…などと知事の意見に疑問の声があがりました。条例案は県議会で否決されました。

批判を受けた県は、野村総研に委託して県民意識調査を実施したのですが、これが問題の多いものでした。15問ある設問に、単純に再稼働に賛成か反対かを問うものはありません。例えば、「どのような対策を行ったとしても再稼働すべきではない」との設問。わざわざ「どのような対策を行ったとしても」という文言をつけており、反対する人が駄々をこねているようにみえ、反対の意思を示すことを躊躇せざるをえないようにしているのです。

さらにひどいのが認知度を図るとした「あなたは以下の対策が行われていることを知っていますか」との設問です。設問の後、原発の津波対策や重大事故対策について、東電がつくったような安全を強調する写真付きの説明が続きます。反対しないように誘導しているだけでなく、安全宣伝に反発する反対の人に「知らない」と回答させ、反対するのは理解が足りないからとの評価が出るようにしているのです。

しかし、そのような恣意的な調査によっても結果は、「再稼働の条件は現状で整っている」との設問に対し、「そう思う」「どちらかというとそう思う」が39%だったのに対し、「そうは思わない」「どちらかというとそうは思わない」が61%との結果となりました。県民の約6割が固い意思をもって反対していることを示すものと考えられます。

県議会に対し同意しないよう求めるはたらきかけは続いています。福島第一原発事故は終わっていません。東電に原発運転の資格なし!いま一度、柏崎刈羽原発再稼働反対の声をあげましょう!

(同内容の記事を美浜の会ニュースやフクロウ通信に投稿しました)