柏崎刈羽原発再稼働反対(2月9日)

260209

声明文は以下
http://kiseikanshi.main.jp/wp-content/uploads/2026/02/260209kogi.pdf

東電柏崎刈羽原発6号機の再稼働に強く抗議します。6号機は安全上最も重要な機器の一つである制御棒が悲鳴をあげ続けています。ところが東電は、トラブルがあった機器を交換するだけでまともに原因究明を行いません。警報は感度が良すぎるとして切ってしまいます。規制庁・規制委に至っては、緊急時の挿入さえできればよいとし、関心すらもちません。こうした姿勢が大事故を生むのではないでしょうか。危険な再稼働は中止すべきです。

◆起動中に制御棒で警報…原子炉を止めずに24時間も低出力運転を続けた東電

2026年1月22日0時28分、原子炉を起動する制御棒の引抜きを行っている最中に、制御棒を駆動させる電動機の電流を制御する「インバータ」の故障を知らせる警報が鳴りました。同じ警報が1月14日にも発報していました。東電は引抜き作業を中断し、インバータを交換したが、警報は消えませんでした。ところが東電は引抜き作業を止めただけでなかなか原子炉を止めず、低出力運転を続けました。原子炉が止まったのは1月23日の0時すぎ。警報からおよそ24時間が経っていました。

◆警報を切ってしまっていいのか?

警報について東電は、インバータは故障しておらず、警報の設定に問題があったと説明しました。警報は、電流の立ち上がりが遅いと発報する設定ですが、故障とみなす時間設定が短すぎたため誤って警報が鳴ったというのです。対策について東電は、問題の警報は保護系ではない、制御棒の異常は別の警報で検知できる、との理由で、警報の設定を「検知しない」に変更したと説明しました。警報を切ってしまったのです。

◆なぜこれまで鳴らなかった警報が立て続けに鳴ったのか未解明

東電によると、6号機のインバータは2023年に205本ある制御棒の全数で新しいものと交換していました。問題の警報はそのとき新たに設定したといいます。その際、繰り返し試験を行い、異常をきちんと検知できるようにしたといいます。その後も、制御棒全数の動作確認は繰り返し行われていました。東電は、電流の立ち上がりが遅くなる現象が非常に低い確率で起こりうることがわかったというのですが、なぜこれまでは警報は鳴らず、1月14日と22日に立て続けに鳴ったのでしょうか。原因は明らかではありません。警報を切るというのはあまりに安易な対策ではないでしょうか。

◆昨年8月には制御棒が引抜けなくなるトラブルが発生していた

6号機の制御棒はこの間、トラブルが続いていました。2025年8月25日には、制御棒駆動機構が機械的に壊れたことにより、制御棒1本が引抜けなくなるトラブルが発生しました。東電は、ラッチ(制御棒が全挿入状態で落下しないように外側に飛び出して引っ掛ける部品)が収まらずに下降したこと、ローラーが固くなって引っ掛かったことが原因だと説明しました。ではなぜラッチが収まらなかったのか、なぜローラーが固くなったのか、東電は「スラッジ等によるものと推定している」と回答しました。スラッジは分解点検の際に水と一緒に入っていたといいます。

◆制御棒駆動機構が壊れた原因は未解明なまま

しかしこの回答は、東電10月9日付資料にある「分解点検の際に、加工時のバリやビニール片等も発見したが、いずれも今回の不具合を引き起こす要因にはなりえないと評価した」との記載に矛盾します。その点を質しましたが回答はありませんでした。そもそも「スラッジ」とは何か、鉄さびなどの固形物と思われるが一体何を指すのか、量はどれほどか、それがどのように不具合をもたらしたのか、なぜ当該制御棒1本だけトラブルを起こしたのか、他の制御棒には影響しないのか、東電10月9日付資料に記載がないのはなぜか、どれも回答はありませんでした。原因は未解明なままです。

◆規制庁・規制委…詳細調査の必要なし?

原子力規制庁に聞くと、「当該不具合には対応済みであるとの認識です。」「スラッジ等の量、不具合をもたらした経緯の詳細等については、当該機器の線量が高いことから更なる分解が困難であり、事業者からはこれ以上の調査が困難であるとの説明を現地検査官が受けております。」との回答がありました。「当該不具合には対応済み」といいますが、東電は当該の制御棒駆動機構1本を交換しただけです。それに、原因究明が困難な言い訳に納得してしまっては規制の意味はありません。規制委山中委員長は後に記者会見で「原因等を分析したい」と言いながら「詳細を調べなければならないとは考えていない」と述べています。調べるつもりはないというのです。

◆引抜きができないトラブルを軽視・挿入さえできればいいのか?

東電と規制庁・規制委に共通するのは、トラブルを非常に軽く見ているということです。制御棒の引抜きができないだけで挿入はできる。緊急時の挿入ができればよいというのです。こうしたトラブルを放置し、見逃す姿勢が大きな事故につながるのではないでしょうか。

◆中越沖地震の影響も・制御棒に欠陥を抱えた原子炉の再稼働許せない!

東電の原発は原子炉の下部には数百本の制御棒を駆動させるために数百の穴が開いています。制御棒を挿入するために重力に逆らって下から上に動かし、落下しないように保持しなければなりません。ひとたび重大事故が発生すると、溶融した燃料が、数百の穴から外に落下してしまいます。これは福島第一原発事故で実際に起きたことです。6号機は2007年の中越沖地震の際には激しい上下動にみまわれました。地震後にやはり制御棒が引抜けないトラブルが発生していましたが、詳細な原因は不明なまま捨て置かれました。危険な再稼働は許されません。

カンパ募集中!郵便振替00140-5-449670原子力規制を監視する市民の会