みなさまへ
柏崎刈羽原発の再稼働を問う院内集会及び東電・政府交渉が1月8日、参議院議員会館にて開催されました。70名がリアルで参加、新潟から10名を超える参加がありました。オンラインでも80名近い参加がありました。会場には山崎誠議員がみえ交渉にも参加しました。設定は福島みずほ議員にお願いしました。
◆柏崎刈羽原発の再稼働が許されない数々の問題
院内集会では、柏崎刈羽原発の再稼働がなぜ許されないのか、具体的な問題について報告がありました。満田さんから総括的な話のあと、阪上から柏崎刈羽原発6号機の制御棒駆動機構のトラブルの問題、桑原さんから繰り返される核物質防護違反について、柏崎刈羽PAZ住民の会の吉田さんから避難計画の不備の問題について話がありました。
吉田さんからは、大雪の際に避難をどうするのかといった課題が残されている。避難の実効性を確認する訓練を行うよう新潟県に求め、担当者との交渉を要求したが無視され、2度にわたり抗議文を出した。今後も追及を続けたいとのお話がありました。
加えて阪上より、1月5日に公表された浜岡原発の基準地震動の悪質な不正について、柏崎刈羽原発でも同様の問題がないか、再稼働作業を中断して調査を行うよう求める緊急要請の提案があり、満場の拍手で確認しました。
中部電力による基準地震動の不正を受け、柏崎刈羽原発の再稼働使用前確認を中断し、調査を実施するよう求める緊急要請
http://kiseikanshi.main.jp/wp-content/uploads/2026/01/KK-kinkyu.pdf
最後に新潟から参加されたみなさんから、お一人ずつ、柏崎刈羽原発の再稼働に反対する思いをお話しいただきました。
◆東電・政府交渉 署名提出・緊急要請
交渉に先立ち、東電に対して、柏崎刈羽原発の再稼働に反対する緊急全国署名の提出を行いました。39,459筆でした。ご協力ありがとうございました。また規制庁に対しては、「中部電力による基準地震動の不正を受け、柏崎刈羽原発の再稼働使用前確認を中断し、調査を実施するよう求める緊急要請」の提出を行いました。
◆東電・政府交渉 6号機の制御棒駆動機構のトラブルについて
〇東電…「原因はスラッジ(鉄さび)等によるもの」と説明
〇東電10月9日資料に記述なし。「要因になりえないと評価」は嘘?
〇規制庁…東電がスラッジが原因だとしていることを「はじめて聞いた」!?
〇市民…スラッジの量と当該制御棒1本に影響した理由を含む評価結果を要求
交渉は、規制庁側から、立場上、東電と同席ができないとの要求があったので、前半を東電交渉とし、後半を規制庁交渉としました。
6号機の制御棒駆動機構が引抜けなくなったトラブルについて、「ラッチが収まっていない状態でピストンが下降し、動きが固くなったローラーが引っ掛かった」との10月9日東電資料の説明に対し、ラッチが収まらなかった原因、ローラーの動きが固くなった原因をそれぞれ聞きました。
東電は「いずれもスラッジ等によるもの」と回答しました。東電10月9日資料には「加工時のバリやビニール片等も発見したが、いずれも今回の不具合を引き起こす要因にはなりえないと評価」とあることについて説明を求めました。
東電は、スラッジは後から見つかったのではなく、「加工時のバリやビニール片等」が見つかったのと同時に、水に交じっているのが見つかったと回答。当初は、ビニール片等の「等」に含まれるとしていました。しかしその場合には「いずれも…要因にはなりえない」との記載から、不具合の原因ではなくなってしまいます。この矛盾を指摘すると回答できなくなってしまいました。
ではスラッジがどのように不具合をもたらしたのか。評価を行ったと回答するのですが、決定ではなく推定だとも。スラッジの量はどれほどか、なぜ当該1本の制御棒駆動機構が動かなくなったのか、理由は何かと聞くとよくわからないと回答。市民側は評価結果を公表するよう求めました。
東電は、今回は全挿入からの引抜きができなくなったというもので、挿入については、水圧による緊急挿入も含めて問題なくできるので、安全上は問題ないとのこの間お決まりの話もしました。市民側は、スラッジにしろ何にしろ、原子炉の中に、制御棒駆動機構という安全上重要な機器の動きに影響する原因が、未解明なままで存在しているという状況をそのままにして再稼働というのはとても安全な状況とはいえないとし、再稼働の中止を求めました。
同じ件を規制庁に聞くと、東電がスラッジが原因だとしていることをはじめて聞いたとの驚きの回答がありました。規制庁はこの件について、規制庁による日常検査の中で東電から聞いた、としていますが、10月9日の東電資料にある以上のことは知らないというのです。
市民側が10月9日資料の矛盾について説明し、原因についてさらに聞かないのかと聞くと、すべてを網羅することはできないと。すべてを網羅せよとは言っていない、日常検査で東電から聞いたのに、さらに突っ込んで聞くことがなぜできないのか、と聞くとそれ以上の回答はありませんでした。この問題に関与することを意図的に避けているようにもみえました。
◆東電・政府交渉 柏崎刈羽原発における核物質防護違反について
〇追加検査でも見つからず対策終了後も同様な違反が繰り返されている
〇自主的な改善は見込めないことから再稼働すべきではない
最近発覚した3件の違反(秘密情報の複写・共有/秘密情報の持出し複写/規制対象工具の未申請持込み)をとりあげ、2021~23年の追加検査を経ても見つからなかったこと、工具の未申請持込みについては、再発防止対策終了後も同種の違反が繰り返されていることから、核物質防護の劣化と脆弱性が未だ改善されいないのではと問いただしました。
東電は、同様な違反が繰り返されていることについて、その理由を明確にすることはできませんでした。規制庁は、3件のうち審査継続中の1件を除く2件について、事業者が不適合を自ら見つけて改善することができるとの判定(緑判定)としています。しかし、実際には同様の違反が繰り返されています。判定がおかしいのではないでしょうか。
市民側は、全国的に見てもこの間の違反の43%は柏崎刈羽原発で発生していることから、抜本的な改善がなされるまでは、再稼働すべきではないと述べました。
阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)
