原子力規制委員会の発足から5年がたちました。
そして田中俊一委員長も退任します。
原子力規制委員会の設置の際には、「推進と規制の分離」「国民の信頼の回復」がうたわれました。
しかし、発足後、委員会がみている先には、国民はなく、常にこわ~い、原子力ムラが・・・。
「科学的」「技術的」をふりまわし、規制をしている形をとりつつも、その判断は、常に原子力事業者がクリアできるか、ということに終始しました。
川内原発・伊方原発・高浜原発などの認可然り、相次ぐ運転延長許可然り…。
問題だらけの「原子力災害対策指針」の策定然り。
住民への説明は消極的で、一度たりとも市民との対話には応じず、真剣な市民からのパブコメが反映されたこともありませんでした。
特筆すべきは、田中俊一委員長の存在です。
同氏は、就任の際には、原発の「40年超運転は相当困難」という趣旨の発言を行っていたのに、実際には、どんどん許可を出しました。
火山や地震の評価について慎重な意見を言う外部専門家の警告には耳をかさず、地震動の過小評価を指摘した島崎元原子力規制委員長代理の指摘すら、葬り去りました。
東電に対しては、汚染水の放出を促し続け、「福島第一原発の廃炉に向けた具体的な方針が示されなければ、柏崎刈羽原発の再稼動を認めない」とまで言ったのにもかかわらず、9月中に審査書案がとりまとめられる方向です。
私たちは、原子力規制委員会の発足前から、その人事案に反対し、発足後も、その規制の在り方をウォッチし続けてきました。
そうした立場から、この5年間を振り返り、田中俊一委員長に市民からの通信簿を渡したいと思います。緊急野外集会を開催します。ぜひご参加ください。
日時:2017年9月15日(金)12:00~13:00
場所:原子力規制委員会前(六本木ファーストビル)
http://www.nsr.go.jp/nra/gaiyou/map.html
主催:原子力規制を監視する市民の会
問い合わせ先:090-6142-1807